2024年04月07日
【再掲】奄美に住み始めた皆さんへ
こんにちは、獣医師の伊藤です
去年と同投稿になります(修正はしています)
4月に新しく奄美へ転入してきた方も多くいらっしゃると思います。
奄美大島ってペットの病気や予防はどんなん?気を付けることは何だろうか?
少し参考になれば!
・ワンちゃんの登録と同じように、ネコちゃんにも登録制度があります(奄美大島・徳之島)
ワンちゃんは狂犬病ワクチン・登録をしている子は登録住所変更が必要です。
各役場に問い合わせください。
狂犬病ワクチン接種歴がある子は元居た市町村で登録をされているはずですので、住所変更の手続きをします。
接種歴がない子はまず新規登録が必要となります。
狂犬病ワクチンと畜犬登録は必ずしなければなりません。
奄美大島では各市町村で5月ころ(11月にもある市町村もあります)に集合注射がありますが、大抵各集落を10分~15分間隔で巡回します。
日程や時間は広報紙などで分かります。
結構スピーディーです!
集合注射に日程が合わない方、他のワンちゃんが苦手な方は病院で接種をしても費用は変わりません。
当院では龍郷町・奄美市在住の飼い主さんに関しては院内で済票交付(鑑札)までできます。
宇検村や大和村、瀬戸内町に関しては「注射済証」をお渡しするので、それをもって役場で済票(鑑札)を交付してもらってください
ネコちゃんは各市町村に登録と、不妊化、マイクロチップの装着が義務化されています。
役場に登録に行きます(ネコちゃんは連れて行く必要はありません)鑑札が交付されます。
奄美市・龍郷町(印鑑を持ってきてください)関しては当院で代行できますので、院内で鑑札交付までできます
マイクロチップが入っていない子は登録の際にチップ装着助成申請をしていただければ
装着自体は病院ですぐにすることができます。
チップ装着自体は診察時間の間ですぐに済ませられます。
避妊去勢がまだのネコちゃんは手術の助成もあります(手術は予約が必要です)
そして室内飼育の徹底をお願いします。
詳しくは各役場か、病院に問い合わせください。
奄美大島ではノラネコちゃんのTNR(不妊化)もかなり進んでいます。
外で見るノラネコちゃんが耳カットされているのを多く見かけることかと思います
もし耳カットしていないノラネコかな?という子を見かける場合は情報をおしえてください(すぐに増えてしまうので、早めに手術を実施する必要があります!)
・奄美は湿度が高い!!そして暑い!!
これからの季節、皆さんが予想されているよりずっと高い湿度となります!!
クローゼットはしめたらカビ天国となってしまいます。フローリングはペトペトするものです。洗濯物は乾きません。
ヒトもしんどいですが、動物もしんどい!
ワンちゃんは意識的にこまめなシャンプーをしてあげてください。
本州よりこまめにしなければいけません。
1~2週に1回は必要となってきます。
いわゆる湿疹(細菌性皮膚炎、マラセチア皮膚炎)がかなり多くなります。
暑さは実際気温的には東京などと変わりないようにも思いますが、日差しはかなり強いです。
室内も思いのほか高温になってしまうこともあるので、空調は早めに管理してください。
鳥さんやエキゾチックペットを飼っている飼い主さんは、温度管理とともに湿度管理を意識してください
特に季節の変わり目や環境の変わり始めは動物たちにも強い負荷となります。
・ノミダニが多いとともにハブもいます。茂みには入らないで!
ノミ、ダニはかなり多いです。市販の予防薬では効果がないのできちんと病院処方のものを定期で使いましょう。
ハブは市街地でもどこにでも出うるので、ワンちゃんが茂みに顔を突っ込んでしまったり、ネコちゃんを外に出すと非常に危険です。
ハブは命にも関わります!
ワンちゃんが散歩中に急に悲鳴をあげた、出血をしている、急に腫れてきた…
外に出るネコちゃんが顔や手をパンパンに腫れて帰ってきた… などはハブの可能性があります。すぐに受診してください。
・虫も多いし野生動物も多いです。草もぼうぼうになります!
室内にアリ侵入は我が家でも日常茶飯事、ヤモリも同居してるようなもの、ヘビが入ってきた!というお家もあります
その他いろいろな昆虫の侵入出現は良くあるあるです。
雑草などもおどろくべきスピードでもじゃもじゃになってしまいます。
除草剤をまかれているケースもあるので、お散歩中で草を食べてしまう子は気を付けてください(基本草を食べさせる必要はありません)
すぐそばに天然記念物であるルリカケスをはじめ野鳥も多くすんでいます。
民家に営巣もよくあります。
弱っている野生動物を見かけた際はまず病院や役場に相談してください。
当院は傷病野生動物の受け入れ病院ですので、弱っている動物などは受け入れますが、保護する必要のない巣立ちヒナや鳥インフルエンザのハイリスクの種類などもあります。
いきなり持ち込みはせずに、まずはご相談を!
(野生動物に関しては治療費用は掛かりません)
・フードなどの取り扱い品数は決して多いとは言えません
大きなホームセンター(ビッグツー、ニシムタなど)や大きなドラッグストアではそこそこの品ぞろえがありますが、島内で取り扱っていないメーカーも少なくありません。
これまで使っていたフードを使い続けたい!などの場合はうまく通販などを利用されるのも一つです。
ただし、物流は船が基本です。悪天候などで船便は時として止まるため、ストックには余裕を持たせましょう。
病院取扱の処方食を使っていた子は、余裕をもってお問い合わせください。
同じものの在庫を置いていないケースもありますので、その場合は取り寄せも可能ですが少しお時間がかかります。
湿度や温度が高く劣化しやすい、アリなどが家に入ってくることも少なくないので、フード管理は十分に気を付けて下さい(1か月で食べ終わるように)
・フィラリアの予防は周年です
ワンちゃんのフィラリア予防に関しては、ノミダニ同様基本周年予防になります。
忘れずに継続をしてください!
半年以上予防があいてしまうと検査が必要です。
予防していない子もまだまだ多いので、おのずと感染のリスクが高い状況にあります。
油断せず予防はしてあげてください(予防していない子もこれを機会に検査・予防開始しましょう!)
・動物病院は決して多くはありません
私の認識している状況では、外科(手術など)が対応可能な病院は3件、通常診察業務などが可能な病院は3件(2件?)です
広い奄美大島内では決して多いとも言えませんし、夜間救急対応ができるわけではありません
前もってしっかり調べた上、かかりつけさんを作ってもらえると良いかなと思います。
当院は時間外は携帯電話での対応はしていますが(留守電に切り替わっていてもメッセージを残してもらえれば折り返します。メッセージがない場合は折り返しをしない場合もあります)
夜間は人手が足りないことなども含め必ず対応できるわけではありません。
なんとかしろ!と叱咤されることもありますが、通常診察時間にしっかり診療を行うためにも、休息は必要です。
ご理解ご協力をお願いします。
・当院に関して
獣医師一人、看護師一人の小さな病院です。
通常診療に加え、喜界島と加計呂麻島への診療車による定期出張診療を行っています
そのため、定期的に数日間診療がお休みになってしまいます。ご迷惑をおかけしますが、病院のない島のためにもご理解をお願いします。
診療がお休みの時も、フードや予防薬などは基本看護士さんが待機していてくれるため対応可能です。
診察・治療は不在期間はできません。
レントゲン、血液検査、麻酔、スケーリング道具はありますが、エコーは得意ではありませんので必要に応じ他院受診を案内します。
犬猫、鳥は対応可能ですが、エキゾチックペットに関しては決して経験が多くはなく得意ではありません。まずはお問い合わせください。
島外の得意な病院との相談などをしてすすめます。
ヤギや牛、馬に関しては家畜共済へご相談ください。
野生動物の救護事業を行っています。
保護猫譲渡も行っていますので、ネコちゃんをお迎えしたいとお考えの方はご相談ください(※保護施設ではありませんので、保護相談は基本お受けできません)
詳しくはHP
https://inmayaanimalhospital.jimdofree.com/
こちらも参考にされてください
公式LINEもありますので、お休み案内などはLINEでも行っています。
そんな私も島に来て11年となりました。
島生活は不便のように思えて、案外快適に暮らしています。
その他、島についてのことはお気軽にご相談ください!
去年と同投稿になります(修正はしています)
4月に新しく奄美へ転入してきた方も多くいらっしゃると思います。
奄美大島ってペットの病気や予防はどんなん?気を付けることは何だろうか?
少し参考になれば!
・ワンちゃんの登録と同じように、ネコちゃんにも登録制度があります(奄美大島・徳之島)
ワンちゃんは狂犬病ワクチン・登録をしている子は登録住所変更が必要です。
各役場に問い合わせください。
狂犬病ワクチン接種歴がある子は元居た市町村で登録をされているはずですので、住所変更の手続きをします。
接種歴がない子はまず新規登録が必要となります。
狂犬病ワクチンと畜犬登録は必ずしなければなりません。
奄美大島では各市町村で5月ころ(11月にもある市町村もあります)に集合注射がありますが、大抵各集落を10分~15分間隔で巡回します。
日程や時間は広報紙などで分かります。
結構スピーディーです!
集合注射に日程が合わない方、他のワンちゃんが苦手な方は病院で接種をしても費用は変わりません。
当院では龍郷町・奄美市在住の飼い主さんに関しては院内で済票交付(鑑札)までできます。
宇検村や大和村、瀬戸内町に関しては「注射済証」をお渡しするので、それをもって役場で済票(鑑札)を交付してもらってください
ネコちゃんは各市町村に登録と、不妊化、マイクロチップの装着が義務化されています。
役場に登録に行きます(ネコちゃんは連れて行く必要はありません)鑑札が交付されます。
奄美市・龍郷町(印鑑を持ってきてください)関しては当院で代行できますので、院内で鑑札交付までできます
マイクロチップが入っていない子は登録の際にチップ装着助成申請をしていただければ
装着自体は病院ですぐにすることができます。
チップ装着自体は診察時間の間ですぐに済ませられます。
避妊去勢がまだのネコちゃんは手術の助成もあります(手術は予約が必要です)
そして室内飼育の徹底をお願いします。
詳しくは各役場か、病院に問い合わせください。
奄美大島ではノラネコちゃんのTNR(不妊化)もかなり進んでいます。
外で見るノラネコちゃんが耳カットされているのを多く見かけることかと思います
もし耳カットしていないノラネコかな?という子を見かける場合は情報をおしえてください(すぐに増えてしまうので、早めに手術を実施する必要があります!)
・奄美は湿度が高い!!そして暑い!!
これからの季節、皆さんが予想されているよりずっと高い湿度となります!!
クローゼットはしめたらカビ天国となってしまいます。フローリングはペトペトするものです。洗濯物は乾きません。
ヒトもしんどいですが、動物もしんどい!
ワンちゃんは意識的にこまめなシャンプーをしてあげてください。
本州よりこまめにしなければいけません。
1~2週に1回は必要となってきます。
いわゆる湿疹(細菌性皮膚炎、マラセチア皮膚炎)がかなり多くなります。
暑さは実際気温的には東京などと変わりないようにも思いますが、日差しはかなり強いです。
室内も思いのほか高温になってしまうこともあるので、空調は早めに管理してください。
鳥さんやエキゾチックペットを飼っている飼い主さんは、温度管理とともに湿度管理を意識してください
特に季節の変わり目や環境の変わり始めは動物たちにも強い負荷となります。
・ノミダニが多いとともにハブもいます。茂みには入らないで!
ノミ、ダニはかなり多いです。市販の予防薬では効果がないのできちんと病院処方のものを定期で使いましょう。
ハブは市街地でもどこにでも出うるので、ワンちゃんが茂みに顔を突っ込んでしまったり、ネコちゃんを外に出すと非常に危険です。
ハブは命にも関わります!
ワンちゃんが散歩中に急に悲鳴をあげた、出血をしている、急に腫れてきた…
外に出るネコちゃんが顔や手をパンパンに腫れて帰ってきた… などはハブの可能性があります。すぐに受診してください。
・虫も多いし野生動物も多いです。草もぼうぼうになります!
室内にアリ侵入は我が家でも日常茶飯事、ヤモリも同居してるようなもの、ヘビが入ってきた!というお家もあります
その他いろいろな昆虫の侵入出現は良くあるあるです。
雑草などもおどろくべきスピードでもじゃもじゃになってしまいます。
除草剤をまかれているケースもあるので、お散歩中で草を食べてしまう子は気を付けてください(基本草を食べさせる必要はありません)
すぐそばに天然記念物であるルリカケスをはじめ野鳥も多くすんでいます。
民家に営巣もよくあります。
弱っている野生動物を見かけた際はまず病院や役場に相談してください。
当院は傷病野生動物の受け入れ病院ですので、弱っている動物などは受け入れますが、保護する必要のない巣立ちヒナや鳥インフルエンザのハイリスクの種類などもあります。
いきなり持ち込みはせずに、まずはご相談を!
(野生動物に関しては治療費用は掛かりません)
・フードなどの取り扱い品数は決して多いとは言えません
大きなホームセンター(ビッグツー、ニシムタなど)や大きなドラッグストアではそこそこの品ぞろえがありますが、島内で取り扱っていないメーカーも少なくありません。
これまで使っていたフードを使い続けたい!などの場合はうまく通販などを利用されるのも一つです。
ただし、物流は船が基本です。悪天候などで船便は時として止まるため、ストックには余裕を持たせましょう。
病院取扱の処方食を使っていた子は、余裕をもってお問い合わせください。
同じものの在庫を置いていないケースもありますので、その場合は取り寄せも可能ですが少しお時間がかかります。
湿度や温度が高く劣化しやすい、アリなどが家に入ってくることも少なくないので、フード管理は十分に気を付けて下さい(1か月で食べ終わるように)
・フィラリアの予防は周年です
ワンちゃんのフィラリア予防に関しては、ノミダニ同様基本周年予防になります。
忘れずに継続をしてください!
半年以上予防があいてしまうと検査が必要です。
予防していない子もまだまだ多いので、おのずと感染のリスクが高い状況にあります。
油断せず予防はしてあげてください(予防していない子もこれを機会に検査・予防開始しましょう!)
・動物病院は決して多くはありません
私の認識している状況では、外科(手術など)が対応可能な病院は3件、通常診察業務などが可能な病院は3件(2件?)です
広い奄美大島内では決して多いとも言えませんし、夜間救急対応ができるわけではありません
前もってしっかり調べた上、かかりつけさんを作ってもらえると良いかなと思います。
当院は時間外は携帯電話での対応はしていますが(留守電に切り替わっていてもメッセージを残してもらえれば折り返します。メッセージがない場合は折り返しをしない場合もあります)
夜間は人手が足りないことなども含め必ず対応できるわけではありません。
なんとかしろ!と叱咤されることもありますが、通常診察時間にしっかり診療を行うためにも、休息は必要です。
ご理解ご協力をお願いします。
・当院に関して
獣医師一人、看護師一人の小さな病院です。
通常診療に加え、喜界島と加計呂麻島への診療車による定期出張診療を行っています
そのため、定期的に数日間診療がお休みになってしまいます。ご迷惑をおかけしますが、病院のない島のためにもご理解をお願いします。
診療がお休みの時も、フードや予防薬などは基本看護士さんが待機していてくれるため対応可能です。
診察・治療は不在期間はできません。
レントゲン、血液検査、麻酔、スケーリング道具はありますが、エコーは得意ではありませんので必要に応じ他院受診を案内します。
犬猫、鳥は対応可能ですが、エキゾチックペットに関しては決して経験が多くはなく得意ではありません。まずはお問い合わせください。
島外の得意な病院との相談などをしてすすめます。
ヤギや牛、馬に関しては家畜共済へご相談ください。
野生動物の救護事業を行っています。
保護猫譲渡も行っていますので、ネコちゃんをお迎えしたいとお考えの方はご相談ください(※保護施設ではありませんので、保護相談は基本お受けできません)
詳しくはHP
https://inmayaanimalhospital.jimdofree.com/
こちらも参考にされてください
公式LINEもありますので、お休み案内などはLINEでも行っています。
そんな私も島に来て11年となりました。
島生活は不便のように思えて、案外快適に暮らしています。
その他、島についてのことはお気軽にご相談ください!
鳥インフルエンザ警戒解除のお知らせ
今週末は龍郷町の狂犬病です
鳥インフルエンザ発生に伴う対応
3月25日午後~27日木曜 診察はお休みです
そろそろ転居転出シーズンです
1月25日、26日は加計呂麻島診療です
今週末は龍郷町の狂犬病です
鳥インフルエンザ発生に伴う対応
3月25日午後~27日木曜 診察はお休みです
そろそろ転居転出シーズンです
1月25日、26日は加計呂麻島診療です
Posted by 奄美いんまや動物病院 龍郷町中勝にあります。 9:00~12:00、15:00~18:30 休診は水曜、土曜午後、日曜祝日 時間外はお応えできない場合があります。 0997-62-3310 090-2085-2649 https://inmayaanimalhospital.jimdofree.com/ at 18:06
│おしらせ