2021年02月15日
保護猫の流れ(余談)
こんにちは、獣医師の伊藤です。
喜界島には結局行けずに3月へ延期となっていますが、週末など荒れていましたね…それはむしろ延期で正解だったかもしれません。
3月には必ず行きますので、よろしくお願いします。
今日は余談のようなものですが、私たちが行っている保護猫・譲渡に関して
個人で保護してしまった!などの相談もどうしても定期でありますので、少し参考にしてもらえると良いかなと思っています。
病院から募集をかける子も、保護してすぐではなくいろいろな道を経てから募集をかけています
病院に来る保護猫ちゃんのほとんどが行政のTNRの際に捕獲されてきた子です
手術やリターンをするには小さすぎる、すべてではありませんが、できる限りこういった状況ではリターンではなく保護の道を作れるようにしています。
個人的な「保護しちゃったけどどうしよう、何とかしてほしい」のご相談ご依頼は基本的にお受けしていません。
病院は保護施設ではないため、これを受け入れてしまうと業務が滞ってしまうため、あくまで私たちが保護を決め、手を出しているような感じです。
・少なくとも病院や隔離できている場所で1週間
捕獲(保護)や移動は猫たちには大きなストレスとなります。
当然ワクチンもしていないので、ストレスをきっかけに感染症発症の危険もあります。
保護してすぐに家に連れて帰るようなことはまずしません。
個人の方が保護する場合、特に先住の猫ちゃんがいる場合は、すぐに同じ部屋に入れてしまうのはノミダニや寄生虫をばらまいてしまうことにもつながりますので、
まずは隔離した状態(ケージだけではなく、部屋を分ける。理想はふろ場など、あとでしっかり洗い流せる場所)で一通り過ごさせる方が絶対に良いです。
・その間にノミダニ駆除、検便、駆虫、ウイルス検査、その他疾患の治療
特に下痢をしている状態であると、再感染なども起こりうるので検便も数回行う場合もあります。
風邪をひいている子も多いので、しっかり治療します
爪を切ったり、ウイルス検査なども行います。
よほど汚れている場合はシャンプーすることもあります。
個人の方が保護する場合、特に先住のネコちゃんがいる場合はこのノミダニ駆除や駆虫薬を家の隔離状態に置く前に病院で実施することをおすすめします。
ノミの卵や寄生虫卵はほぼ目に見えないので、人の衣服などについて家のネコちゃんに移してしまう危険があるためです。
先住のネコちゃんにも同時に予防をしておくこと、ワクチンが済んでいることはもちろんです!
・トイレはうまくできるか、いたずらで異食(布やおもちゃを食べてしまう)など変な癖はないかよく見ます
譲渡に当たり、注意するその子の癖、準備するものが変わる場合もあります
ドライフードはあまり食べない、がっつきが強い、トイレを失敗しがち…などなど、様子をしっかり見ます
・状態が落ち着いたらワクチン、手術
譲渡前には最低限一回はワクチンを済ませています。
また、早期去勢避妊を実施しています。
譲渡先での万が一の脱走、トラブルを避けるためにも、現在は必ず手術済の状態で譲渡しています。
この辺りで飼い主さん募集をかけることが多いです。
その前にお問い合わせがあった場合は面会などもこの期間からすることもあります。
保護期間が長くなりそうな場合、上記の検疫やワクチンなどが一通り済んだ状態になったら、
スタッフさんや我が家でほかの先住猫と生活をさせたりします。
運動量が病院ではどうしても足りないこと、猫同士の社会化、人との生活、家での癖の確認(人の食べ物に強く反応しないか、困ったいたずらをしないかなど)などを確認しながら生活します
都度面会希望などがあった場合病院に連れていき、面会をすることになります。
保護猫活動は、すぐに飼い主さんが見つかるとも限りません。
トライアル後出戻ってくることもありますし、怖がりが強く譲渡になかなか行きつかない子もいます
あるいは先天性の病気を持っていて譲渡に向かないなどもあり得ます。
「保護をする」というのは、「もし飼い主さんが見つからなければ終生面倒を見る覚悟」「年単位にわたって見つからないこともある覚悟」をもって保護を決めます
やっぱりやめた~と手放すことはありません。
比較的子猫は数か月以内で飼い主さんが決まるケースがほとんどではありますが、
この「検疫~各種検査~ワクチン・手術~その間も健康管理と性格の把握~」という経緯を必ず経ています
検疫中の子猫がいて、「面会はできるけどすぐには渡せません」となることもありますが、こういう経緯を経ているためです。
個人でされている方などはどこまでを行うか、どの状態で譲渡するかは明確な決まりはありません。
ただ、保護され飼い主さんを探す動物の安全や幸せを考えると、病院ではこのくらいのことをしていることはぜひ知っていてほしいです。
あくまでもできる範囲の活動を、と思っているので、ワクチンやウイルス検査以上の費用を請求することはありませんが
実際これを費用換算するとかなりの額にはなっていると思います。
ネコちゃんをお考えの方は以下を必ず目を通したうえでご相談ください!
https://inmayaanimalhospital.amamin.jp/e777400.html

現在検疫中、順次面会予定の子猫たち
性格もそれぞれ、うまく出会い、縁がつながるように頑張ります。
保護犬はしていないのかと聞かれることがありますが、現時点ではスペースの問題も含め行ってはいません。
保護犬活動をされている方や、保健所へのフードや毛布などの寄贈は定期で行っています。
喜界島には結局行けずに3月へ延期となっていますが、週末など荒れていましたね…それはむしろ延期で正解だったかもしれません。
3月には必ず行きますので、よろしくお願いします。
今日は余談のようなものですが、私たちが行っている保護猫・譲渡に関して
個人で保護してしまった!などの相談もどうしても定期でありますので、少し参考にしてもらえると良いかなと思っています。
病院から募集をかける子も、保護してすぐではなくいろいろな道を経てから募集をかけています
病院に来る保護猫ちゃんのほとんどが行政のTNRの際に捕獲されてきた子です
手術やリターンをするには小さすぎる、すべてではありませんが、できる限りこういった状況ではリターンではなく保護の道を作れるようにしています。
個人的な「保護しちゃったけどどうしよう、何とかしてほしい」のご相談ご依頼は基本的にお受けしていません。
病院は保護施設ではないため、これを受け入れてしまうと業務が滞ってしまうため、あくまで私たちが保護を決め、手を出しているような感じです。
・少なくとも病院や隔離できている場所で1週間
捕獲(保護)や移動は猫たちには大きなストレスとなります。
当然ワクチンもしていないので、ストレスをきっかけに感染症発症の危険もあります。
保護してすぐに家に連れて帰るようなことはまずしません。
個人の方が保護する場合、特に先住の猫ちゃんがいる場合は、すぐに同じ部屋に入れてしまうのはノミダニや寄生虫をばらまいてしまうことにもつながりますので、
まずは隔離した状態(ケージだけではなく、部屋を分ける。理想はふろ場など、あとでしっかり洗い流せる場所)で一通り過ごさせる方が絶対に良いです。
・その間にノミダニ駆除、検便、駆虫、ウイルス検査、その他疾患の治療
特に下痢をしている状態であると、再感染なども起こりうるので検便も数回行う場合もあります。
風邪をひいている子も多いので、しっかり治療します
爪を切ったり、ウイルス検査なども行います。
よほど汚れている場合はシャンプーすることもあります。
個人の方が保護する場合、特に先住のネコちゃんがいる場合はこのノミダニ駆除や駆虫薬を家の隔離状態に置く前に病院で実施することをおすすめします。
ノミの卵や寄生虫卵はほぼ目に見えないので、人の衣服などについて家のネコちゃんに移してしまう危険があるためです。
先住のネコちゃんにも同時に予防をしておくこと、ワクチンが済んでいることはもちろんです!
・トイレはうまくできるか、いたずらで異食(布やおもちゃを食べてしまう)など変な癖はないかよく見ます
譲渡に当たり、注意するその子の癖、準備するものが変わる場合もあります
ドライフードはあまり食べない、がっつきが強い、トイレを失敗しがち…などなど、様子をしっかり見ます
・状態が落ち着いたらワクチン、手術
譲渡前には最低限一回はワクチンを済ませています。
また、早期去勢避妊を実施しています。
譲渡先での万が一の脱走、トラブルを避けるためにも、現在は必ず手術済の状態で譲渡しています。
この辺りで飼い主さん募集をかけることが多いです。
その前にお問い合わせがあった場合は面会などもこの期間からすることもあります。
保護期間が長くなりそうな場合、上記の検疫やワクチンなどが一通り済んだ状態になったら、
スタッフさんや我が家でほかの先住猫と生活をさせたりします。
運動量が病院ではどうしても足りないこと、猫同士の社会化、人との生活、家での癖の確認(人の食べ物に強く反応しないか、困ったいたずらをしないかなど)などを確認しながら生活します
都度面会希望などがあった場合病院に連れていき、面会をすることになります。
保護猫活動は、すぐに飼い主さんが見つかるとも限りません。
トライアル後出戻ってくることもありますし、怖がりが強く譲渡になかなか行きつかない子もいます
あるいは先天性の病気を持っていて譲渡に向かないなどもあり得ます。
「保護をする」というのは、「もし飼い主さんが見つからなければ終生面倒を見る覚悟」「年単位にわたって見つからないこともある覚悟」をもって保護を決めます
やっぱりやめた~と手放すことはありません。
比較的子猫は数か月以内で飼い主さんが決まるケースがほとんどではありますが、
この「検疫~各種検査~ワクチン・手術~その間も健康管理と性格の把握~」という経緯を必ず経ています
検疫中の子猫がいて、「面会はできるけどすぐには渡せません」となることもありますが、こういう経緯を経ているためです。
個人でされている方などはどこまでを行うか、どの状態で譲渡するかは明確な決まりはありません。
ただ、保護され飼い主さんを探す動物の安全や幸せを考えると、病院ではこのくらいのことをしていることはぜひ知っていてほしいです。
あくまでもできる範囲の活動を、と思っているので、ワクチンやウイルス検査以上の費用を請求することはありませんが
実際これを費用換算するとかなりの額にはなっていると思います。
ネコちゃんをお考えの方は以下を必ず目を通したうえでご相談ください!
https://inmayaanimalhospital.amamin.jp/e777400.html

現在検疫中、順次面会予定の子猫たち
性格もそれぞれ、うまく出会い、縁がつながるように頑張ります。
保護犬はしていないのかと聞かれることがありますが、現時点ではスペースの問題も含め行ってはいません。
保護犬活動をされている方や、保健所へのフードや毛布などの寄贈は定期で行っています。
Posted by 奄美いんまや動物病院 龍郷町中勝にあります。 9:00~12:00、15:00~18:30 休診は水曜、土曜午後、日曜祝日 時間外はお応えできない場合があります。 0997-62-3310 090-2085-2649 https://inmayaanimalhospital.jimdofree.com/ at 23:14
│飼い主さん募集ネコ│豆知識的なお話