2023年09月21日
自家繁殖はやめよう!
こんにちは、獣医師の伊藤です。
ワンちゃんを新しくお迎えしたり、2匹目をお迎えし、「1回くらい出産させたいと思っている」という方は少なくありません。
そのお気持ちはよく分かりますが、基本的には「やめた方がいい!!」に尽きます。
決定権は飼い主さんにしかありませんので、止めるすべが説得しかないというもどかしい立場ですが、勧めません。
ワンちゃんは安産とは限らない!
実は私も高校の時に自分の家の犬が出産をしました。逆子の上そのあと難産、胎盤剥離、緊急帝王切開に死産と
難産オンパレードという状況で、大切なうちの子にはとんでもない負担をかけてしまいました。
ワンちゃんは安産が多いと思われがちですが、そうとも限らないことは人も同じ。命がけです。
そして緊急対応をできる病院はないと思ってください。
緊急帝王切開は命にかかわります。
お母さん犬が育ててくれないこともある
いわゆる育仔放棄といいますか、全く育てないというケースもあります。
その場合、2時間おきの授乳などを飼い主さんはできますか?
そういう念のための準備も必要です。
生まれた子犬の分だけ適切な飼い主さんを見つけられますか?
生まれてくる子は3頭もあれば、8頭、もっと多いケースもあります。
(実際は交配日から40日くらいでレントゲンを撮って頭数確認をします)
それだけの命を、一生涯大切に家族として迎えてくれる方を確保しておかねばなりません。
子犬はかわいいです。天使です。めちゃくちゃかわいいです。見たら気持ちが盛り上がってしまいます。
その気持ちだけではもちろん飼えませんよね。
しっかり準備して、各種予防やケアも含めると「犬を飼う」というのは費用も掛かることです。
お子さんが一人増えるくらいの気持ちでお迎えできる方は、いますか?
また、障害のある子が生まれるケースもあります。
その時は、どうしましょう?責任もってお家でみえますか?
犬同士の相性、性格なども見極めないといけません
シャイな気質の子が両親だと、シャイな気質の強い子が生まれてくる確率は上がります。
シャイな子は陽気な子をあわせたり、実際の交配は簡単ではありません。
また、両親に体格差がありすぎる(特に母犬が小さく、父犬が大きい場合)と、おなかの中で大きく育ちすぎてしまい
難産になってしまう確率も上がります。
私自身の経験ですが、友達が欲しいと言ってくれていたこともあり、良かれと思って高校時分で犬を出産させましたが
結局その友達は「成績が良くなくてダメだって言われた」などで急に消極的になり、結局お断りしました(そんな理由で!とびっくりですが…、子供というのは、そんなものだと今は思います)
そのあと探すのも苦労したことと、私自身が大学進学で家を離れることで、お世話をすべて両親に丸投げとなりました。
島は特にお子さんは進学とともに家を出てしまうことがほとんどになります。
犬は15年あるいはそれ以上に長生きをします。
その先も含めた責任と覚悟を持たなければ、動物は飼えません。
私はもっともっと考えたらよかった、産ませない選択をすれば良かったと思っています。
(子犬たちはかわいく、それはそれは天使でしたが…!!)
また、ブリーダーは動物取扱業の取得が必要ですし、子犬にはマイクロチップを装着し販売をしなければなりません。
「なんちゃってブリーダー」は、ダメです!
「産ませてみたいなあ」と思っている方は、今一度立ち止まって考えてください。
それ相当の準備と覚悟と命をかけれなければそこで止まって進まないでください。
大切な家族のためにも、しっかり考えてください。
また、産ませない選択をした場合は、避妊・去勢を必ずしてあげて欲しいです。
不要な衝動はなくなっていきますし、将来的に子宮卵巣疾患、前立腺疾患、精巣疾患などトラブルになるのは年を取ってからです。
年をとれば手術自体リスクも伴います。
病気での手術はそれ相当、特に子宮疾患は緊急性も高く、ハイリスクになります。
避妊去勢に関しては別途ご相談ください。
基本は日帰りで行います。
生まれてこれば、大切な命。責任という大きなものを背負わなければなりません。
それをしない・させないという選択もまた、大切な責任です。
そのうえで、出産を希望されるお家はしっかり病院と連絡を取り、しっかり準備を進めていくことです。
(当院も「基本は勧めない」ですが「妊娠しているワンちゃんを診ない」と拒否をしているわけではありません)
よろしくお願いします!
ワンちゃんを新しくお迎えしたり、2匹目をお迎えし、「1回くらい出産させたいと思っている」という方は少なくありません。
そのお気持ちはよく分かりますが、基本的には「やめた方がいい!!」に尽きます。
決定権は飼い主さんにしかありませんので、止めるすべが説得しかないというもどかしい立場ですが、勧めません。
ワンちゃんは安産とは限らない!
実は私も高校の時に自分の家の犬が出産をしました。逆子の上そのあと難産、胎盤剥離、緊急帝王切開に死産と
難産オンパレードという状況で、大切なうちの子にはとんでもない負担をかけてしまいました。
ワンちゃんは安産が多いと思われがちですが、そうとも限らないことは人も同じ。命がけです。
そして緊急対応をできる病院はないと思ってください。
緊急帝王切開は命にかかわります。
お母さん犬が育ててくれないこともある
いわゆる育仔放棄といいますか、全く育てないというケースもあります。
その場合、2時間おきの授乳などを飼い主さんはできますか?
そういう念のための準備も必要です。
生まれた子犬の分だけ適切な飼い主さんを見つけられますか?
生まれてくる子は3頭もあれば、8頭、もっと多いケースもあります。
(実際は交配日から40日くらいでレントゲンを撮って頭数確認をします)
それだけの命を、一生涯大切に家族として迎えてくれる方を確保しておかねばなりません。
子犬はかわいいです。天使です。めちゃくちゃかわいいです。見たら気持ちが盛り上がってしまいます。
その気持ちだけではもちろん飼えませんよね。
しっかり準備して、各種予防やケアも含めると「犬を飼う」というのは費用も掛かることです。
お子さんが一人増えるくらいの気持ちでお迎えできる方は、いますか?
また、障害のある子が生まれるケースもあります。
その時は、どうしましょう?責任もってお家でみえますか?
犬同士の相性、性格なども見極めないといけません
シャイな気質の子が両親だと、シャイな気質の強い子が生まれてくる確率は上がります。
シャイな子は陽気な子をあわせたり、実際の交配は簡単ではありません。
また、両親に体格差がありすぎる(特に母犬が小さく、父犬が大きい場合)と、おなかの中で大きく育ちすぎてしまい
難産になってしまう確率も上がります。
私自身の経験ですが、友達が欲しいと言ってくれていたこともあり、良かれと思って高校時分で犬を出産させましたが
結局その友達は「成績が良くなくてダメだって言われた」などで急に消極的になり、結局お断りしました(そんな理由で!とびっくりですが…、子供というのは、そんなものだと今は思います)
そのあと探すのも苦労したことと、私自身が大学進学で家を離れることで、お世話をすべて両親に丸投げとなりました。
島は特にお子さんは進学とともに家を出てしまうことがほとんどになります。
犬は15年あるいはそれ以上に長生きをします。
その先も含めた責任と覚悟を持たなければ、動物は飼えません。
私はもっともっと考えたらよかった、産ませない選択をすれば良かったと思っています。
(子犬たちはかわいく、それはそれは天使でしたが…!!)
また、ブリーダーは動物取扱業の取得が必要ですし、子犬にはマイクロチップを装着し販売をしなければなりません。
「なんちゃってブリーダー」は、ダメです!
「産ませてみたいなあ」と思っている方は、今一度立ち止まって考えてください。
それ相当の準備と覚悟と命をかけれなければそこで止まって進まないでください。
大切な家族のためにも、しっかり考えてください。
また、産ませない選択をした場合は、避妊・去勢を必ずしてあげて欲しいです。
不要な衝動はなくなっていきますし、将来的に子宮卵巣疾患、前立腺疾患、精巣疾患などトラブルになるのは年を取ってからです。
年をとれば手術自体リスクも伴います。
病気での手術はそれ相当、特に子宮疾患は緊急性も高く、ハイリスクになります。
避妊去勢に関しては別途ご相談ください。
基本は日帰りで行います。
生まれてこれば、大切な命。責任という大きなものを背負わなければなりません。
それをしない・させないという選択もまた、大切な責任です。
そのうえで、出産を希望されるお家はしっかり病院と連絡を取り、しっかり準備を進めていくことです。
(当院も「基本は勧めない」ですが「妊娠しているワンちゃんを診ない」と拒否をしているわけではありません)
よろしくお願いします!
Posted by 奄美いんまや動物病院 龍郷町中勝にあります。 9:00~12:00、15:00~18:30 休診は水曜、土曜午後、日曜祝日 時間外はお応えできない場合があります。 0997-62-3310 090-2085-2649 https://inmayaanimalhospital.jimdofree.com/ at 11:45
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